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空ゆく雲の12月21日 サンタさんへの手紙冬休み。 今日ちびさんは凧揚げして遊ぶつもりだったらしいが、また雪。 4日連続雪。 幼稚園からあれこれもって帰ったもののなかに、サンタさんへのお手紙があった。サンタさんにお願い事をかきましょう、ということだったと思うのだが、ちびさんの手紙はこうである。 「サンタさんへ サンタさんからもらわなくていです。 じぶんできめます。」 (い、が一個足りないな) いや、なんというか。自分で決めて、パパとおじいちゃんに交渉するのだな。まあがんばれ。 ようやく人間に火曜日の自閉症講座のあと、老人ホームに沼田先生を訪ねた。 入口で、スタッフの人に短めにお願いしますね、30分ぐらいで。って言われちゃった。それで30分でおいとましようとしたら、いいのよいいのよって、さらに10分ぐらい。 不幸が、人間の心を悲惨にしてゆくこと、被害者意識の不幸というか、そういう話になって、被爆の土地で、広島の加害責任を訴えた小林先生(私の学生時代の恩師)もすごいけど、それを受け入れた沼田先生もすごいことだなあと思う。 沼田先生、いつもいつも出会いへの感謝を語られるのだが、「出会いがあって、学ぶことができて、ようやく人間になることができました」と言われたときには、戦慄した。 「ようやく人間に」 すごい言葉だなあ。 子どものころ、「妖怪人間ベム」というアニメが大好きだったが、あの「はやく人間になりたい」という言葉は、いまなお切実なものに思える。 人間のかたちをしているということは、人間になる可能性があるということにすぎないのかもしれないのだ。その可能性がすばらしいのだが、はじめっから、すばらしい人間ではないのである。 考えてみれば、魑魅魍魎というものは、必ず人間のかたちをしているのだし。いやほんと、はやく人間になりたい。 12月20日 自閉症児のコミュニケーション(アスペルガー症候群、高機能自閉症)その63日連続の積雪。 あったかいところで生まれたので、雪は、たまにすこし降るから、おおはしゃぎするほど、うれしいことだったけど、こんなにどっさり降ったら、身心がついてゆかん。 畑の雪のなかから、はつかだいこん1個収穫。ちびさん食わんので、私が食べた。 (つづき) ☆表現への支援 子どもの考えや気持ちを非難せずに聞く 独特な考え方・行動について、間違っているではなくそういう風に思ったんだね、とうけとめる。 わがまま、よくないと思われることでも、子どもが表現した気持ちや思いをまず受けとめ、そうせざるをえなかった理由を理解しようと努める。 助けを求めてよかった、この一言で切り抜けられたと実感できる経験を積み重ねられる。 伝えるメリットが実感できる表現を教え、それを使った成功体験を積み重ねられるようにする。 その時その場で、いまが助言の求めどきであることを伝える(前提としてわかる・大丈夫な環境におかれていることが大切) 表現の見本や選択肢を視覚的に示す。 援助を求めたことをほめ、快く手助けする。 誰に援助を求めればよいかを教える。 大人がその子に援助を求める場面をつくり、どうして助けてほしいのか、助けてもらってよかった理由を明確に伝える。 その子どもの気持ちや考えを相手に伝えるといいとき、こんなふうに言えばいいよというモデルを示す、言ってもいいことを伝える。 「~したくない」「ひとりにしてほしい」「くやしい」「選べない、迷っている」「もうすこし待ってください」「ゆっくり言って」「疲れたので休憩してもいいですか」「どうしていいかわからないので教えてください」 リマインダー 取るべき行動や必要な言葉を思い出す手がかり(シンボルや文字で示し目につくところに置く) 「わかりません」「おしえてください」「いいたくありません」「パス」「うまくいえません」「てつだってください」「かしてください」「もう一回いってください」 写真なども。 ☆子どもが意思表示できたらいいものの例 要求→わたしを見て、欲しいものや活動、手伝ってほしい、~がしたい、~が欲しい。 抗議→いやだ、いらない、ひとりにして、ここをはなれたい、わたしのもの、休憩したい。 人との関わり→あいさつ、あそぼう、できた、ない、なくなった、~の番。 生活→場所、人、活動、使うもの、好きなこと、ほしいもの。 気持ち→子どもの感じているであろう気持ち(うれしい、こわい、痛い、気分が悪い、疲れている) 応答・交渉→わかりません、教えてください、考え中、もう一回言ってください、話したくありません、思いつきません、みせてください、ちょっと間違えた、パス、など。 ☆支える関わりを 実際の場面は、いろいろな音や刺激、いろんな人からの働きかけ、暗黙の了解による社会的なルール等、目に見えない情報が錯そうしているので、総合的に処理して判断する必要がある。 ↓ 自閉症の人にとっては、とてもわかりにくく、混乱した世界。 (そういえば、いろんな人からの働きかけの、どれが大切でどれが大切でないか、どれを優先すればいいか、などの判断ができなくて、人間関係ぐちゃぐちゃになってしまうのが、しんどかったなあ。誤解はついてまわるし。私を抜きに、まわりの人たちで、じゃんけんでもなんでもして、折り合いをつけてくれればいいのにと思った。こういうことは、子ども時代より、大人になってからのほうが、しんどいかもなあ。) どこまでわかっているのか、何がわからないのか、本人が困っていると自覚していなくても困っていることがないか、それを子どもの様子から知ることによって、それに対して具体的な対応を行う。 不安と混乱の状態にある子どものしんどさに共感し、無理をさせず、大丈夫であることを感じさせながら、ともにどうすればいいのかを考えていく。 他の人と違う考え方や感じ方を尊重しながら、実際にどうすればいいか、前向きに受け止めていけるよう、一緒に考えていく。 (以上、終わり。) たぶんすぐに忘れるんだけど、ときどき見て思い出せるように書いておきます。 金曜日が終業式。というわけで冬休みがはじまった。 ちびさん一日じゅう、しゃべりつづけ。 私は頭が、ぼうっとします。 12月19日 学生支援■九大が学生に10万円支援、生活苦1000人に (読売新聞 - 12月19日 00:11) 九州大(福岡市、有川節夫学長)は18日、経済的な理由で授業料を納付できなかったり、生活に困窮したりしている在学生計1000人に対し、1人10万円、総額1億円の奨学一時金の支給を決めた。 学部生541人と大学院生459人で、留学生92人を含む。来年1月末までに支給する予定。1億円は、今年度取り組んだ全学的な経費削減運動で生み出した。 九大によると、授業料の免除申請を行った学生数は昨年度まで4900人前後で推移していたが、今年度は5100人に増加した。授業料免除や奨学金だけでは救済できない学生が増えていることから、支援することになった。来年度以降も、授業料免除枠の拡大や大学独自の経済支援策を検討するという。 ☆ これはうれしいニュース。 私の幼馴染みの息子が九大の学生で、両親は離婚して自活しているので、これは本当に助かると思う。 昔、私、授業料が払えなくて、半年休学したんだったけど(留年していたので、奨学金も打ち切りで、授業料の免除申請も認められなかったのだ)そもそもは生活費稼ぎのバイトで疲れて、授業に出る元気がなかったのだが、学生の頃もっと勉強できればよかったなあと、思います。 ということは、私みたいな学生が増えたということかな。 大変だ。 よその大学も見習うべし見習うべし。 12月18日 自閉症児のコミュニケーション(アスペルガー症候群、高機能自閉症)その5今朝も雪。積もってる積もってる。寒い。 畑も雪のなか。どこがキャベツでどこに水菜があるんだか。ホウレンソウやっと本葉がではじめたところなのに。やれやれ。 (つづき) ☆否定(だめ)を子どもに伝える。 否定 状況から物事の関係性をとらえたり、相手の意図をとらえるのが苦手なので、何を否定されたのかわかりにくい。 しかも否定の中にはいろんなニュアンスが含まれているので、わかりにくい。 が、否定の場面は強く否定的に関わられることが多いので、否定的な感情と強く結びつきやすく、そういう場面になると、感情が先に立って、考えたり受け入れることが難しくなる。 否定(だめ)を伝える。 肯定的な伝え方にする。 「今はだめ」→「後で(~分後に)しましょう」 「もうありません」→「全部なくなりました」 視覚的な手段を使う。より具体的に。 関連した情報を伝える。 もらえるものともらえないもの、していいこととしてはいけないこと、今できることとできないことについていつできるか。 否定している内容を示す。 ことばやNOのシンボル、絵で具体的に示す。 否定されたことに対しての応じ方、適切な行動を教える。 違っていても本人の見方には共感し、その後、こうしたらいいよと提案する。はじめから否定するともうそこで聞けなくなりやすい。「そうじゃないでしょ」ではなく、「そうだね、こういうふうに思ったんだね。こうしたら~なってうまくいくよ」 ☆コミック会話 キャロル・グレイが開発 漫画と吹き出しによって、自分や相手の気持ちや意図と、外にあらわれた行動や発言との関係を理解する。 これを通して、自分と相手との間に起こったすれ違いを理解し、解決を図る。 例:客「おかあさんはいる?」子「います」 この場合「おかあさんはいる?」という言葉には(おかあさんをよんで)という気持ちがあることを、漫画と吹き出しで気づかせる。 ☆ソーシャルストーリー キャロル・グレイが開発 生活上の出来事の理解が、情報不足や認知的な混乱から難しい場合、その出来事について状況などを絵や文字を使用して説明する。 安易に使うと子どもにとってマイナスになるので、指導者のもと正しく理解して使うことが大切。 子どもの状態をよく理解して、あわせて書くことが大切。書き方には厳密なルールがある。(否定を使わない。肯定的に) 例;「おきる、というのは、目をあけてふとんからでることです」 「どうして髪を切るの? 髪はのびていきます。のびたらおうちの人や散髪屋さんに切ってもらいます。髪型が気に入らない場合もあります。でも大丈夫。またのびます。」 ☆ルールやマナーの理解 暗黙のルールは明文化されておらず、誰もわざわざ教えてくれないので、習得しそびれてしまいやすい。 ルールは絶対ではなく、状況によって変化する(必ずしも一貫性があるとは言えない)のでわかりにくい。 基本的なルールやマナーは、知識としては習得される事は多いが、実際の場面で柔軟に適用できない。今その場面であることに気付かない。他の人が守らないと許せない、遵守しすぎる、原則と例外を分けられない。 自分の考え方や感じ方が十分に尊重される経験がベースにないと、自分ばかり押し付けられ理不尽と感じ、受け入れにくくなる。子どもが聞く耳をもたないときには、不安や自己否定、被害者意識などの心理面への対応が必要。 ☆ルールを子どもに伝えるには 家族や集団での全体のルールをつくる。 視覚的に提示する。 定期的にルールを確認する。 とる行動がわからない場合は、そのルールにおいて取るべき行動を具体的にして見せたり、絵にしたり、具体的なことばで伝える。 個々の子どものニーズに応じ、理解することが必要なルールを伝える。 理解できるように、具体的に、明確に、視覚的に、肯定的に、見方に応じて。(お説教や押し付けにならないように) (つづく) 自閉症児のコミュニケーション(アスペルガー症候群、高機能自閉症)その4(つづき) ☆☆コミュニケーションの支援 ☆わかりあうための関わり方 わざと、ふざけてやっていると思わずに、よくわかっていないのではないか、勘違いしているのではないかと思って対応する。 環境を整える(基本的には、構造化、視覚支援) 複雑な情報の整理を助ける(子どもにあわせて不必要な情報を除くなどして、必要な情報に気づけるよう環境を整理する) 過敏性への配慮 見通しのある生活づくり いきなりはだめ 変更は事前に予告 見てわかるように 終わりを予告 接し方 共感的な見方を(自己意識を高める) 情報の提示は一度にひとつ 要点を簡潔に順序よく整理して話し、余計なことは言わない。過剰なことばかけはこどもを混乱させる。 あいまいでなく、はっきりと。 肯定的に伝える。ダメは注意しているだけで終わりどうしたらいいのか伝わらない。ダメはだめ、注意より指示。 誤解させない表現で伝える。まぎらわしい表現は避ける。裏の意味がない表現にする。遠まわしの表現はしない。抽象的な言葉は使わない。 ゆっくりと話す。 わかるように視覚的に伝える。 言葉としては省略されている意味やプロセスを、具体的な言葉にして伝えたり、絵や文字等によって見えない部分を見えるようにし、つながっている物事を関係づけ、わかるよう説明する(文字や絵での視覚支援、手順書、スケジュール、ソーシャルストーリー、コミック会話等) 子どもと話しあいながら、子どもが腑に落ちるような解決策を一緒に探すこと お子さんによっては、わかりにくいところは発達と特性の状況をみて、よい時期に生活のなかだけでなく練習としての学習の場が必要(学童からが主に)(ロールプレイ、表情、感情、ビデオ学習等) ☆視覚的手段の使用 情報を得るために、視覚的な情報を見ればわかることを学べるように、子どもに応じた視覚的な支援を行う。 意図を伝えるために、視覚的な手段や支援を使うことができるよう、子どもに応じた視覚的な手段を検討し、教える。 これによって、 注意を向けることができる。 コミュニケーション意図を確かなものにできる。 生活上の重要な情報を理解することができる。 考えるスキルをサポートできる。 自分のメッセージを明確に伝えることができる。 コミュニケーションの失敗を修復できる。 やりとりを続けることができる。 ☆理解をよくするための視覚的手段 スケジュールとカレンダー これから起きること、あるいは起きないことについて、心の準備をすることができる。 予期せぬ出来事から生じる不安を減らすことができる。 物事が完成したり終了したりすることがわかりやすくなる。 コミュニケーションと会話を支援することができる。 適切な行動と活動参加のための枠組みを伝えることができる。 ○今から何が起こるのかを伝えるために使う。 起こることの順序、今から何が変わるのか、何かが起きたときにどんな行動をとればいいのか、事前に伝える。 ○今後何が起きるのかを話すために使う。 起こる出来事の意味と、何をそこでするのかを話し合う。 ○変更や、予想と違うことを伝えるために使う。 変化や変更のための心の準備をさせる。 起こらない出来事についても知らせ、そのかわりに何が起こるのかを知らせる。 変更しても大丈夫だと安心させる。 ○他の視覚的手段を組み合わせ事前に練習する。 何が起こるか、何が起きないのか、だれがその場にいるのか、期待される行動はどんなものか、思いもよらないことが起きる可能性があること。 (つづく) 基本は構造化と視覚支援。 簡潔でシンプルな生活づくりを心がけよう。 自分が6歳だったころのことを振り返ると、ちびさん、モノも情報もあふれすぎてる。 ダイレクトメールやらカタログやらコマーシャルやら、あらゆるつまらない情報にふりまわされて、期待したりがっかりしたり泣いたり怒ったり、せわしいことだ。 あれもこれも貪欲に欲しがる子どもと、それを後押しするパパとおじいちゃん。これも問題。 12月17日 自閉症児のコミュニケーション(アスペルガー症候群、高機能自閉症)その3初雪。
朝起きたら、降ってる降ってる。つもってる。 寒いいい。 ちびさん、昨夜、幼稚園のおともだちに手紙を書いていた。 封をしたあと見せられたので、中身を見ていないんだけど、 「いじわるしちゃだめなので、なかよくしましょう」 って、書いた手紙を、今日、Sくんに渡すんだって。 もっていきました。 Sくんは一番仲良しなんだけど、「どろぼうだ、たいほする」 といつもいつも逮捕されるのが、いやだったらしい。 またそれを、直接相手に言えずにいたらしい。 でももっと仲良しでいたいのらしい。 事態打開にのりだす心意気はよしとして、伝わるか。手紙。 Sくんのお母さんが、息子がいじわるしたのか、とか、よけいな心配しなきゃいいな。 とりあえず、そのようなことで、よろしくお願いします、と担任の先生宛て連絡帳に書いてもたせた。 ☆ (自閉症児のコミュニケーション。つづき) ☆意味の一般的な捉え方の困難、一部の意味の取り違えによる混乱 二等辺三角形の「片」→「線」ならわかるけど「変」? 等しい=同じ? 同じ点はどこ?→「点(…)」はない。 たぶん=きっと、そよ風=強い風、泣き虫=鳴く虫 ねぞう=寝ているぞう、手に下げる=低くする 心がかたむく=ななめになる 手を貸す=手を取って(切り落として)貸す→とってもこわい 回り道=まわりをぐるぐるする まっすぐに帰る=道を曲がらないで帰る ☆なかなか答えられない理由 まちがえるかもしれないから、言いたくない。(完璧でない。ぴったりでない) 相手の期待通りのことを言わないといけないと思う。 みんなと違うことを言ってはいけないと思っている。 自分にとってぴったりの言葉が見つからないので言えない、まったくわからないのでもないので、わからないとも言えない。 ☆言葉以外のボディサインの理解と使用の困難 単調な話しかた、声の大きさの調整が難しい まわりとのリズムをあわせにくい 雰囲気を感じにくい 声の調子の意味がわからない ☆声色(抑揚と強調) 本当ですか(疑惑) 本当ですか(驚き) 本当ですか(納得)の区別 ☆声色(強調) ぼくにはそんなの無理(他の人だったらできる) ぼくにはそんなの無理(別のことだったらできる) ぼくにはそんなの無理(全然無理) の区別 →ほかの具体的な言葉に置き換える。 ☆全体を同時に見てよりも部分をひとつずつ見ながらつなぐ たくさんのなかからFOCUSするのが難しい。 全体→細部(全体をぼんやり見ている)ではなく、細部→全体(ひとつひとつの情報を集めて統合してやっとわかる・全体ではなく部分的・一度にひとつ) 文具の箱からはさみを探すとき、並べることでひとつひとつがわかりやすい。 やきそばをつくるときも、使うものを、切る順、焼く順、使う順に並べるとわかりやすい。(小道モコ「わたし研究」) ☆慣用句に弱いわけ 「寝耳に水だったね」ではなく「nemiminimizuだったね」と聞こえる。変換に時間がかかる。やっと意味がわかっても、イメージは字義通りで寝ている耳に水をかけられていることが思い浮かぶ。(小道モコ「わたし研究」) ☆ことばでうまく伝えられない 使い方を知っていることばがほんのわずかしかない。いろいろな目的で同じことばを使う。 自分自身のことを表現したくても、具体的なことばを見つけることが難しい。 正しいことばを探すのに、とても長い時間をかけて考えなければならないことがある。 とくに答えなければというプレッシャーがあるとより難しくなる。 よくしゃべるが、明確に伝えられない。(相手にどう届くかを考えられない) ☆見えないものはないもの? 見えること=考えがおよぶこと 見えないこと=考えがおよび難いこと 後ろから声をかけられるとびっくりする。ないはずのものが突然あらわれたようなびっくり。 話しかけるときに、視界にはいりそうなところで手をひらひらしてもらうと、自分から注意をそっちに向けることができる。 視線ビームの行き届かないものは認知しにくい。(小道モコ「わたし研究」) ☆耳で聞いたスケジュールはすぐに消える 「10時からミーティングをするから、9時半までには資料をコピーしておいて」だと、何時にミーティングなのかわからなくなる。せめて「9時半までに資料のコピーをして。10時からミーティングするから」と言ってもらうとマシ。書いてもらうのが一番。 「ごはんを食べる」「休憩する(○○を△分する)」をスケジュールに書く。没頭してわすれてしまい、体を壊すため。 メモにしないと大変なことになる。(小道モコ「わたし研究」) ☆視覚的に説明できない概念の例(理解しづらい) 抽象的な概念→「正直」「親切」「協力」「幸福」「世間」等 時間の概念→時刻は読めるが、時間の流れは理解しにくい、時間が流れておわりがあるということが分からない。 空間の概念→空間に境目がない。教室も廊下も同じように感じている。それぞれの空間には意味付けがされ性格が異なるということがわからない。時間を追ってその空間の性格が変更されていくというようなことも理解が難しい。 感情のようなもの→「悲しみ」「怒り」「悪意」「嫉妬」等 (つづく) ことばでうまく伝えられない、というのは本当にそうだった。「おまえの言ってることはわからん」とよく言われたし。伝えたいことが何か感情のようなものだったりすると、その感情の把握そのものも難しいので、ますますわかんなくなるのだった。 人間関係のなかで、うまくことばが使えない。しょうがないので、現実逃避にせっせと本読んで、憂さ晴らしにせっせと日記書いていたのは13歳くらいからだけど、それで何十年たって、でも今でも、やっぱり難しいと思う。 うまくやりとりできないだろうと思うから、人がたくさんのところとか、知らない人ばかりのところとか、知らない外国にひとりで行く、程度には今でもこわいもん。 視界に入らないものを意識しづらいから、「周りを見ていない」はいまでもよく言われる。「周りを見ていない」→「他人のことを考えない」→「自分勝手で自己中心」と言われてきたから、私はずっと、自分のことを悪人だと思うべきだと思っていました。
デジタル時計は苦手。その数字が何を意味しているのかを、理解するのに時間がかかる。やっぱり針2本つかって、空間とか模様とか、意味あるかたちをつくってくれないと。 10代20代のころの、あのわけのわからなさ、あのとほうもないわけのわからなさ、を、ちびさん、これからくぐり抜けていかなければならないかと思ったら、他人ごとながら(息子ごとだが)大変だろうなあ、と思う。 若くしてやるから、もう一度やれって言われても、私、絶対いやだもん。あの圧倒的なわけのわからなさが、すこしわけのわかることに変わっただけでも、年とったことはしあわせだもん。 でも、生きてみるのは誰も大変だから、きみはきみなりの大変さを生き抜いてみるといいのだ。それはたぶん、すごく面白いことだよ。 12月16日 自閉症児のコミュニケーション(アスペルガー症候群、高機能自閉症)その2(つづき) ☆「車が故障しているから動物園には行けない」がわからない。 前の日、ママ「明日は動物園に行くよ」 当日、車が故障していることが発覚。 でも、子ども「動物園は?」としつこく聞く。 ママ「車が壊れちゃったの。わがまま言わないの」 子ども「『車が壊れたら動物園に行かない』って言ってない」 ママ「そんな屁理屈言うんじゃあありません」 姉はあんなに楽しみにしていたのに、他のことをして遊んでいる。 →子ども「なんだこりゃ?」 ☆「車が故障しているから動物園には行けない」がわからないのはなぜか。 車が故障した→車が動かなかったら、動物園だけでなく出かけることが難しくなるということを理解するのが難しかった。 楽しみな動物園のことで頭がいっぱいで、その日ママがどんな行動をとっていたか、見ていたかもしれないけど、それがどんな意味をもっているかわからなかった。 一般にはママのあわてぶりを見て、その理由をきいたり、何かを察知して自分なりの対応を考える。そして「ああ、故障したのか、今日はもう行けないな」と理解して、次のことを考える。 この子どもは、始終ワクワクドキドキ「動物園に行くんだ」と自分の世界に入り込んでいて、突然わけもわからず「ハーイ、今日は行きません」とつげられたような格好。(小道モコ「あたし研究」より) うんうん、こういうことは家族3人とも(とくに私とちびさんは)よくあるよくある。突然の変更に対応するのが難しいし、起こっている出来事の因果をつかむのが難しい。 「屁理屈」というのもよく言われた。口を開けば、屁理屈と言われるほど。理由を聞かれたから答えると、屁理屈言うなとかさ。たぶん、相手の理屈に沿ったものの考え方をしていないとか、期待される返事をしていないということなんだとおもうけど、そんなのわからんもん。屁理屈って文句いうくらいなら、最初っから訊くな、あるいは、どう答えればいいか、どう答えてほしいか、指示しろ。って思う。 そんなわけで「屁理屈」を理屈と思えない人がきらいだ。でも向こうに悪意はないと思うから、また好きになる努力をするのが、なかなかくたびれる。 ☆「ちょっと待ってて」こんな簡単そうなことが難しい ちょっと→どれくらいかわからない。ちょっとじゃない人もいる。見通しがつかないから不安(定型発達の人は、相手の置かれている状況に自分を重ねて、今のちょっとはこれくらいかなと予測をたて、心の準備をする) 待つ→何をしたらいいのかわからないから困る。その場から動かず待っている。心配して待っている。他のことをして過ごす時間にすりかえるのが難しい。他のことをしているうちに、何をしているのかわからなくなる。 円錐のなかにとどまる感じ。信号待ちと同じ待ち方。きょろきょろするのはOK。 「ちょっと」を明確にして「待つ」を明確にできたら、だいぶ楽に「ちょっと待っている」ことができる。 (小道モコ「わたし研究」より) ☆言われても何をどのようにしたらいいのかわからない 言われても、それをどのように具体的にやればいいか思いつかない。 「ちゃんとしなさい」→ちゃんと、って? 「したくをしなさい」→したくって、何すること? 「どうすればいい?」→ってきかれてもわからん。 「自由に遊びましょう」→何すればいいのだろう。 「給食ですよ」→それで? ☆意味が省略されていることばの指しているものがわからない。 これいいね、きょうはどう、そうそう、いいね、すごいね、 ほめられたけど、なにを、どのように、だれのこと 春になったら1年生ね(曖昧だが共通した認識) 春は345月。3月1日にはじまる。3月にはじまるから1年生には3月1日になる。4月に入学式は? ☆何がわからない? 今から部屋の掃除をしましょう →どこをどうすれば? 今から給食ですよ →何をすれば? 運動会はみんなで協力してがんばろう →みんな? 協力? がんばる? 雨なので、きょうは外で遊べません →外で遊べなかったら何をしていいかわからない。 外で遊ぼう →外で遊ばなくちゃいけない、と思いこんでしまう。 小さい子にはやさしくしてあげよう →小さい子? やさしくするってどういうこと? どうしてそんなことするの →なんのことを言われているのかわからない ☆状況に依存していることばの意味がわからない 「たぬきときつね、どっちにする?」うどんのことだとすぐに察するとか、が難しい。 「あついね」 部屋があついのか、太陽があついのか、熱があるのか、食べものがあついのか。どの意味かを状況から察することが難しい。 ☆ばらばらの物事をつなげて理解することが難しい。 ちがったふうにつながっちゃったりもするしね。 (つづく) たとえば。 「あなたは普通じゃない」「あんた変よ」とはよく言われた。そう言った人が次のように言うのだ。 「普通はこうするもんだ」「Aちゃんはこうしてたよ」 私は思う。ふーん。 だって私は「普通じゃない」し、「Aちゃん」でもないのだから、私には関係のない話だ。ただ他人の話を聞かされているだけ。 ところが、 彼らは、私に、(普通はこうするもんであり、Aちゃんがこうしているように、あなたにもこうしてほしい)、と言外に言っていたらしいのだ。 そんなの絶対にわからん。 で、言われるんだな。あんたは人の話をきかない。俺の言うことを無視しやがって。 それくらい言いだす頃には、相手はものすごーく怒っているのだが、なんで怒られるのか、私はさっぱりわからん。 「わたしはあなたにこうしてほしい」って、はっきり言え。ばか。 他人が自分の思い通りに動くと思うなよ。あほう。 曖昧な言い方をして、相手に通じないからって怒るのは、卑怯と思うべきだと思うな。アスペルガーにはアスペルガーの都合がある。 自閉症児のコミュニケーション(アスペルガー症候群、高機能自閉症)その1自閉症基礎講座の4回目。
「自閉症児のコミュニケーション」の2回目。 前回に引き続いて言語聴覚士の先生。今回は、言葉を持っている子どもたち(アスペルガー症候群、高機能自閉症)の子どもたちのコミュニケーションについて。 つまり、うちのちびさんについて、ついでにその両親についてのお話だ。いやもう、泣きたいほど(笑いだしたいほど)よくわかる。 さて、復習しよう。いきます。レジメの書き写し。 ☆一見、ことばの心配はないように見えるけれど。 一見、おしゃべりで、ことばの心配があるように見えないけれど、 やりとりがちぐはぐ。 話しかたが不自然。 場の雰囲気を読めない。 ことばがあっても相手に伝えきれない。 お互いのコミュニケーションの読み違いによる誤解といったことが、色んなところで、知らず知らずのうちに起こっているかもしれません。 ☆説明でわかったことがない こんなに話ができるのだから、 「説明しなくてもこれくらいわかるだろう」 「手伝わなくてもこれくらいできるだろう」 とまわりからは思われがち。 けれども自閉症の本人には、 わかっていない状態が普通だと思っていたので「わかっていないことがわからなかった」「教えてください」をまったく思いつかなかった。 ☆本当は不安や困り事でいっぱい コミュニケーションのすれ違いが起こっても、本人も相手も起こっていることそのものに気付かなかったり、お互い誤解をして受け取ったままで終わってしまう。 例;「お風呂見てきて」 →見てきたのに、違うと言われる。ふざけてると怒られる。どうしたらいいの。 どうしたらいいのかわからず、不安や困りごとをひとりで抱えている。 みんなと同じなのに、私だけできない、わからない、だめな私、でもがんばらないといけないと思いこんでいる。 そういえば私、昔、子どものころに、「弟を見ていて」と母に言われて、公園で、弟を見ていたことがある。弟が知らないよその子たちと一緒に公園を出て、いなくなっちゃうまで、見ていた。そう、見ていたのだ。
面倒を見る、一緒に遊ぶ、いなくならないように気をつける、いなくなったら母を呼ぶ、というようなことを期待されているとは、思いもよらないことだった。 母は自転車の荷台に私を乗せて、迷子の弟を探しまわったあげく、警察署ですいか食べて昼寝していた弟を連れて帰った。 叱られた記憶がないのは、たぶん弟を探すのに必死だったのだろう。 ☆「学校はジャングルのようでした」 360度 予測不可の恐怖 突然耳に入る大きな音→音が心に刺さって痛い、意味と理由がよくわからない。 先生は大忙し(書きながら喋る。唐突に質問する)→複数のことも一度にできない私。席についているのが精一杯。 避難訓練→朝から緊張状態いつ、何が起こるのか、どうしたらいいのかわからない。 口頭での説明は消えてしまう煙のごとし (小道モコ「あたし研究」) そういえば、授業中にときどき叱られて、教室の後に立たされていたのは、4年生のときの教室だけど、なぜ叱られたのか、なぜ立たされているのか、まったくわからなかった。まったくわからないんだけど、わかろうとも思わなくて、立ってろと言われるので立っていて、それでもって、頭のなかで、先生の背中に見えない矢を、ばしばし放って、あ、肩にささった、とか、残念、届かないで落ちた、とか、空想して授業の終わりを待っていた。 ☆一緒に考えてくれる人の存在が必要 「大変だね」と共感し、「一緒に考えよう」という人の存在が必要。 一緒に考えるときに、お子さんが置かれている立場への想像力と理解が必要、そこから支援の手立てがでてくる。 ☆コミュニケーションの困難性のベースにある弱さ ○人の立場に立った見方が難しい。 立場や気持ちがわからない。それぞれの関係がわからない。表情の意味がわからない。 一見わかっているようだが、形だけの理解あるいは自分なりの推測 相手に伝わるように説明するのが難しい。 ○何をどのように行ったらいいかわからない。 ○状況を整理し、ポイントをつかむことが難しい。 何が重要かがわからない。全体の状況がわからない。一部にとらわれる。 事実はわかるが、その事実の意味がわからない。一部のみしか見ていない。 ○言葉以外の、表情や声の調子、体の向き、雰囲気をつかんだり自分で使うことが難しい。 表情や体の向き等を手がかりにできない。言葉以外のボディサインの理解の弱さ。(言葉による情報伝達は全体の何割かにすぎない。) ○思考の厳格さ、ものごとは白か黒かで融通がききにくい。 こうときまっているルールに厳格、状況によって柔軟に考えにくい。 ○見るのは得意、聞くのは苦手。 ○自分の興味や気になるものにひかれやすい。 ☆これらの困難性のことばやコミュニケーションへの表れ方 あいまいな表現や冗談、からかいなどの目に見えないことばの理解が難しい。字義どおりに受け取る。 言葉以外の表情や仕草、声の調子などの理解が難しい。 状況とあわせて言葉を理解するのが難しい。 相手の本当の意図がどこにあるのかがわかりにくい。 ↓ 言葉の意味の取り違い。 コミュニケーションのすれ違い。 ことばを理解すること自体が難しい。 何が起こっていて、自分が何をすればいいのかわからない。 自分から要求したり抗議したりすることを思いつかない。思いついても、だれにどのように、どのタイミングで伝えたらいいのかわからない。 言葉以外の表情や仕草、声の調子などを適切に使うことができない。 場に適切な言葉やふるまいができにくい。 言葉を探すのに時間がかかる。 興味のある話題に没頭する。 ↓ 状況や相手にあった適切な表現ができにくい。 伝えること自体が難しい。 これらから、まわりでおこっていることがわからず、状況に応じてうまく伝えられないため、うまくコミュニケーションができないということが日常的に起きている。不安や緊張が高くなり参加すること自体を避けたり、逆にまわりに配慮しない自分なりの参加をしがちになる。 会話は複数の人の間で状況が変化していくので、とてもわかりにくい。 (つづく) 12月14日 ホテル数日ぶりに畑仕事。 水菜がいい感じで育っている。キャベツも大きくなっている。 残飯処理用の穴を掘る。 空き地の畑の農場主さん、今度はホテル経営に乗り出すらしい。 まったく何を思いつくことやら。 いつのまにか玄関に「ホテル」の貼り紙。 廊下や階段にもいろいろと貼り紙。 「かいてきなベッドはこちら→」 「こたつにはいれます→」 「パソコンがつかえます→」 この家のどこにベッドが。 せんべい布団でよければ、泊まれます。 畑の野菜で、夕ごはん。キャベツの外側の葉っぱ入りキャベツスープとニラ入りチジミ。 |
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